西三数学サークル通信42号

数学文化公開講演会

 6月13日(日)、名古屋大学において日本数学協会主催の講演会が開かれた。

@ 「ふしぎおもしろ正多面体」 京都大学名誉教授 宮崎興二氏

プラトンは「ティマイオス」という人類最初の宇宙に関する科学書の中で、地・水・火・風
の四大元素とそれらを入れる宇宙の器の合わせて五つは、幾何学図形の中でもっとも
美しいとされた五つの多面体、正六面体(地)、正二十面体(水)、正四面体(火)、正十
二面体(宇宙の器)の形をしていると書いている。そしてその思想は、インドの仏典にも
影響を与えた。空海によって日本でオリジナルに考案されたといわれる五輪塔は下から
立方体(地輪)、球(水輪)、四角錐(火輪)、半球(風輪)、宝珠形(空輪)の五つの塊を
積み重ねているが、これもプラトンの宇宙像を再現していると考えられる。

 

 展示されていた多面体のパズルを分解する宮崎
先生(右)と蟹江先生(左)

              分解した多面体パズル

@ 「算額紹介」 名城大学講師 深川英俊氏

鎖国という閉塞した社会
と思われている江戸時代
は文化的には成熟した社
会であり、現在、約890枚
見つかっている算額の中
にもすぐれた問題が多く残
されている。

 

 

 

         復元された天保15年(1844年)の熱田神宮の算額