西三数学サークル通信36号

三 山 く ず し・・・・・・・・竹中芳夫(衣台高校)

三つの山に碁石が積んである。次のルールに従って2人で交互に石を取っていく。
ルール
@ 一度に二つ以上の山から石を取ることは出来ない。
A 1つの山からはいくつ石を取ってもよい。
B 必ず1つ以上の石を取らなければならない。
C 最後の石を取ったものが、勝ち。(取る石がなくなった方が負け)

後手必勝形(この形にすれば相手がどう取っても勝つことができる)

(1,1,0)  (m,m,0)  (1,2,3)  (1,4,5)
(1,6,7)  (2,4,6)  (2,5,7)  (3,4,7)
(3,5.6)  (3,9,10)などがある。

後手必勝形の数を二進法で表してみる。
         1・・・  1              3・・・   1 1
(1,2,3)→ 2・・・1 0   (3,9,10)→  9・・・1 0 0 1
         3・・・1 1             10・・・1 0 1 0
            偶偶                偶偶偶偶
二進法で表した各桁の和はすべて偶数になっている。
(これを完全な局面といい、奇数が入っている場合を不完全な局面という。)

1 完全な局面からは、どのような取り方をしても必ず不完全な局面が残る。

完全な局面からは、どれか一つの山から石を取れば、少なくとも1つは、ある桁
において、ただ1つの数字が変化するから、不完全となる。
例 (3,9,10)の10の山から3個取れば、(3,9,7)となり、不完全な局面となる。
            3・・・    1 1
   (3,9,7)→ 9・・・1 0 0 1
            7・・・  1 1 1
               奇奇偶奇

2 不完全な局面からは適当な山から適当な石を取れば、完全な局面にすることが出来る。

 石の数を二進法で表したとき、奇数の桁の最も高位のものの1を含む山から
和が奇数の桁にあたる数字を1は0に、0は1に変える。そして、その数が残るよ
うに石を取れば完全な局面にすることが出来る。

例 (2,7,12)は不完全な局面である。奇数の桁の最も高位のものの1を含む山は
12だから、この山から石を取る。12を二進法で表し(12→1100)、奇数の桁を1は0に、
0は1に変える。1100→0101( をつけたものが数字の変わった桁)。二進法の0101
は十進法で5だから、この数が残るようにすれば完全な局面とすることが出来る。従って、
12の山から7個取り、(2,7,5)とすればよい。

         2・・・     1 0           2・・・   1 0
(2,7,12)→ 7・・・  1 1 1  (2,7,1)→ 7・・・ 1 1 1
         12・・・1 1 0 0           5・・・ 1 0 1
             奇偶偶奇              偶偶偶

 完全な局面からはじめると
(完全な局面)→(不完全な局面)→(完全な局面)→・・・→(m,m,0)と後手必勝となる。


※ (a,b,c)において、完全な局面の場合はa+b+cは偶数である。
(偶数ならば、すべて完全な局面とはいえない!!)不完全な局面の場合は奇数となる。

【参考文献】
「数学教育叢書3 パズルと数学T」(松田道雄・明治図書・1858年発行)
 「石とりゲームの数理」(一松 信・森北出版・1981年発行)

放物線と直線とで囲まれた図形の面積・・・丸山(岡崎工業高校)

 2002年の関数教の秋の研究集会で浜先生(下諏訪向陽高校)が教具を使って発表
された教材を広田さん(刈谷高校)がサークルで発表した内容を丸山さんがまとめました。