西三数学サークル通信117号
講座「数Tで『データの分析』をどう教えるか」開かれる
9月2日(日)愛知県産業労働 センターウインク愛知において、 何森 仁氏(神奈川大学)による 講座「数Tで『データの分析』を どう教えるか」開かれた。参加 者は大阪、福井、岐阜など5名 の県外者を含め30名でした。 |
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大丈夫か、四分位数!箱ひげ図!
下のデータはA,B,C,Dグループ各19名のテストの点数です。
上のデータを元に箱ひげ図とヒストグラムを書いてみる。
この例でわかるように、箱ひげ図の箱が大きくてもデータのちらばりの度合いは
大きいとはいえない。また、箱ひげ図が中央値を中心に対称でも、ヒストグラムは
対称にはならないこともある。では、なぜ、箱ひげ図を学ぶのだろうか。
ほとんどの数学教師も、ほとんどの大学の数学者、確率・統計の専門家も箱ひ
げ図を知らなかったという。(今回の30名の参加者のほとんどが、新しい数学T
の教科書を見るまで、箱ひげ図という言葉を知らなかった。)
データ分析・・・学ぶに値する統計
下の表とグラフは平成21年貯蓄現在高階級別世帯数分布そのグラフです。
全体の平均値は1203.1万円です。 では、中央値はいくらになるか計算して みます。700万円までの世帯数は4974 世帯、800万円までの世帯数は5371世 帯ですから、中央値(5000世帯目)は右 図の比例計算より706.5万円となります。 (平成7年よりも100万円も減っている!!) |