西三数学サークル通信108号
分点の公式による曲線のメタモルフォーゼ・・・・・伊藤
第14回「数楽チャレンジ大会」・・・・・・・・太田
昨年の11月5日(土)に新城東高校において第14回
「数楽チャレンジ大会」が開かれました。
参加者は地元を中心とした小中学生85名(小学年生34名、中学生51名)が9問の問題(小学生
問題2問、小中学生共通問題5問、中学生問題2問)に午前9時30分〜午後2時30分まで取り組
みました。
なお、途中昼食は各自で自由に取ることもできます。途中でギブアップしてお昼くらいで帰って
もOKです。小学生には長いように思いますが、今年度「時間がきたのでこれで終わりです」と
いったら「えー もう終わりなの」という声が出たそうです。
問題は実行委員の先生たち(新城地方の小中学校13名、高校は新城東の3名)が一問ずつ
持ち寄って、検討して8問程度の数にしぼり、問題によって、小学生問題と中学生問題、小中
共通問題にわけて出題されます。愛知教育大学の小谷先生は別枠で一問出題します。
別の部屋に体験コーナーというのがあって、問題を解いている途中でも自由にそこに行くことが
できます。基本的には愛知教育大学の小谷先生とゼミの学生が10名ほど来てくれ、数学パズ
ル等のいろいろなもので子供たちの相手をしてくれます。体験コーナーが一番楽しいという声も
多く聞かれます。
【今回の問題から】 碁石の数が等しくなるのは? (小・中 共通問題) 例のように黒い碁石(ごいし)を長方形に並べます。 |
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古代日本の測量法・・・・・・・・・・・・・・・・亀井
棒を地面に垂直に立てる。影の長さが3単位になるときが、 午前と午後に1度ずつある。午前の影の先端と棒の正確な 根元と午後の影の先端とあと1点に結び目を当てて一辺3単 位のひし形を作る。このひし形の対角線が東西線と南北線で ある。棒を含むほうが南北線となる。 今、6間を1単位として60単位である360間の間縄を作り 輪にする。太陽観測で南北線を作図し、それに合わせて南北 60間、東西144間、斜め156間の直角三角形を3本の杭で 固定し作図をする。そのあと、東西線上の直角から120間の 位置で杭を挿して、残り24間と斜め156間の縄を緩め、挿した 杭から60間の印を持って引っ張る。このようにして、南北線に 直角に南北60間、東西120間の長方形が自然に出来上がる。 さらに、真ん中の線を上下とも杭から60間の位置で結ぶ。1町 歩の正方形が2個できあがる。6間ごとに印があるから対辺の 相対する印を結んで線を引く。すると、面積36歩(6間×6間)の 小正方形が100個×2=200個出来上がる。 日本古代の条里の実際はこのようになされたのではないかと いうことである。もうひとつ90間120間150間から60間120間60間 120間への変形もあり、大縄を駆使する日本の縄張りの極意だ そうだ。縄張りは設計といういみから勢力範囲といった別の意味 になったそうです。そして、この方法は古代のメソポタミア・シュメ ールの方法の伝播によるというのが亀井仮説です。さらに24等分 の縄を使えば6,8,10から4,8,4,8への変形が可能でそれを2回 に分けて行えば8×8の方形区画が実現でき、古墳の設計と施行が 可能であったという亀井仮説もあります。 詳しくは亀井氏のHP「ようこそ数学教材新作のページ」をご覧下さい |