西三数学サークル通信 11号

 西三数学サークル合宿研究会 開かれる

            3月10日〜11日 岡崎勤労福祉会館

 

 昨年は数教協全国高校集会が名古屋で同じ時期に開かれたので、2年ぶりの合宿研究会となったが、

神奈川の久米さん、長野の和田さんなど県外参加を含め24人の参加。

 初日の講演は、大阪の板東秀行先生(箕面東高校)から、『夢のタイル張り定理』と『図形の直線切り』

をたっぷり3時間行ってもらう。各正多角形のしきつめの基本となる各種3角形タイルの袋詰めセットや

はさみを入れればすぐ切れるばかりになっているように折りたたんである直線切りセットなど、きめ細かく

用意された教材のため、最初の難解な講義部分の頭の疲れも吹っ飛ぶ、あっという間の3時間であった。

正五角形のタイル張りから見えるもの

正五角形は等辺共通で

頂角が36度の二等辺三

角形(a)と頂角が108度

の二等辺三角形(b)とを

敷き詰めて出来る。

 さらに、この2種の二等

辺三角形a,bを用いて、

敷き詰めると美しい正十

角形の紋様が表れ、繰り

返して平面を敷き詰める

ことができる。この繰り返

しの中には、行列の漸化

式、フィボナッチ数列など

が垣間見える。

図形の直線切りに挑む・・・・紙をどう折るか

一枚の紙に書かれた図形を紙を折って

ハサミで一回の直線切りで切り取ること

が出来るか。

一刀切りに挑戦する広田さん

難問『A』が出来、自慢の広田さんと板東さん

夜の交流会も盛況

 恒例となった参加者全員の近況

報告を兼ねた交流会。今、関心の

あること、ちょっと気に入っている

教材、生徒に訊かれて困った問題

など気楽な交流会。『3辺のみから

なる三角形の重心の求め方は?』

{知立高・梶田)、『ルーローの四面

体の模型の紹介』(阿久比高・竹内)

『レーザー・ポインターで2次曲線』

{衣台高・鶴原}などなど・・・2時間

半はあっという間に過ぎる。

  人気を呼んだ正五角形のテーブル
  (岡崎盲学校の野村さんの手作りの作品)

翌朝の研究会も充実・・・・ハードな2日間、板東さんも通しで参加

 翌朝は集中して4本のレポートともの作り。

@ 『受験期の演習指導から見るおもしろい入試問題』(岡崎高・広田)
   3年の2次試験前の演習でも発想をつかむため教具を使ってみるとよい例の紹介。

A 『加法定理の指導』(長野県箕輪工高・和田)
  『加法定理導入の優劣を論ず』(北海道数教協・渡辺勝)には、直観的に納得、論理的に自然、
  簡明な図解などすべての項目で◎をもらった実践の授業ノートによる報告

B 『日本シリーズの試合パターンは何通りだろう?』(南山国際高・勝野)
  試合数(n)と勝ち数(r)の考察から試合のパターン数を表作りを通じて行い、その表から、パスカル
  の三角形を導き、公式を見つけていく実践。今年の数教協の全国大会の「組合せ・確率分科会」で
  レポート予定のもの。

C 『3Dビュ-ワー』(衣台高・竹中)
  ミラープレートを2枚をW型台紙の∧部分に貼り、視差のある絵をW部の外の部分において、
  上から見ると立体視が見えるもの。実際に製作